糖尿病予防として注目のクロム

クロム(Cr)は糖尿病に影響する糖代謝に深く関わっています。クロムはオリゴペプチドがクロムと結合してクロムデュリンとなり，インシュリンと結合してインシュリンの分泌を促します。

糖尿病の患者にクロムを補充したところ，ヘモグロビンがどのくらいの割合で血糖と結合したかを示すHbA1cが低下したという実験結果もあります。

 

脂質代謝にもクロム

クロムは脂質の代謝にも関わっています。また、血液中の中性脂肪やコレステロールを正常にする働きもあるので，動脈硬化や高血圧の予防にも役立ちます。

 

クロムの吸収率

クロムの大部分は小腸で吸収されますが，その吸収率は3％以下と低くなっています。

クロムはいろいろな食品に含まれるので，普通の食事をしているなら不足する心配はほとんどありません。吸収率も悪いので過剰になる心配もほとんどありません。

 

クロムを含む食品

クロムを含む食品は，レバー，あさり，マッシュルーム，ビール酵母，ひじきなどです。

不足する心配はほとんどないと言われていますが，偏った食事をしている人や加工食品を食べることが多い人はクロム不足の可能性があるので、注意が必要です。