フルボ酸とアトピーの関係
フルボ酸はアトピーには効果がある?
結論から言うと、フルボ酸は薬ではないので、フルボ酸を使ったからアトピーが「治る」わけではありません。
アトピーの方は様々な治療を試されたり、洗剤に気を使われたり、サプリメントや食べ物を摂ってみたりされている方が多いと思います。
アトピーにフルボ酸は良いかと聞かれることがありますので、今回はなぜフルボ酸にアトピーが良いと言われるのかについて、アトピーとフルボ酸の関係から見ていきます。
皮膚のバリア機能とアトピー性皮膚炎の皮膚
アトピー性皮膚炎の皮膚はバリア機能(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下しています。
皮膚のバリア機能
バリア機能は、皮膚の表皮の角層部分による機能で、皮脂膜・角層間脂質のセラミド・天然保湿因子のNMFによって維持されています。
皮脂膜は、皮膚の表面を覆う油膜のようなもので、水分の蒸発を防ぎます。
セラミドは、細胞と細胞の間のすきまを埋める脂質で、水分の蒸発を防ぐとともに、外界からの異物やアレルゲンが侵入するのを防ぎます。
NMFは、角質細胞の中に合って、水分を含み、保持します。
アトピー性皮膚炎の皮膚
アトピー性皮膚炎の皮膚は、細胞間脂質セラミドと天然保湿因子NMFが不足しているので、バリア機能が低下し、水分を保つことができず、外界からのアレルゲンや刺激が侵入しやすくなっています。
アレルゲンや刺激が侵入すると、免疫細胞と結びつきアレルギー反応で炎症を起こします。
アトピー性皮膚炎の要因
アトピー性皮膚炎の要因には、バリア機能障害・免疫調節機能障害・環境的要因があると言われています。
免疫調節機能障害では、通常なら反応しないダニ・花粉・食物などに免疫細胞が以上に反応して炎症を起こしま
す。
この免疫調節機能障害には、免疫細胞のヘルパーT細胞が関わっています。
ヘルパーT細胞は、外からダニや花粉などの異物が侵入すると、サイトカインを出してB細胞を活性化させて、異物を攻撃します。(※サイトカインとは、主に白血球から放出されるタンパク質で、細胞の活性化や増殖を促します。)
免疫調節機能障害では、異物に対してヘルパーT細胞が異常に反応し、炎症が起きてしまいます。
環境的要因は悪・化因子とも呼ばれ、ダニ・カビ・花粉・汗・黄色ブドウ球菌・ストレス・食事などです。
フルボ酸とアトピー性皮膚炎の関係
フルボ酸を飲んだり、塗ったりして治療するわけではありませんが、フルボ酸が持つ次の効果や特徴が関係しています。
・フルボ酸の殺菌効果
・70種類以上のミネラルを含んでいる
・キレート作用
・微粒子のため吸収が良い
フルボ酸の殺菌効果
フルボ酸には除菌・殺菌効果があります。
アトピー性皮膚炎の皮膚には、95%の確率で黄色ブドウ球菌が繁殖していることがわかっています。この黄色ブドウ球菌が炎症を起こし、かゆみの原因と言われています。
フルボ酸の除菌・殺菌効果は、黄色ブドウ球菌などの菌を殺菌する可能性があります。
70種類以上のミネラル
体内のさまざまな化学反応を促進する酵素の働きには多様なミネラルが不可欠です。
体内の化学反応がしっかり起きていると、代謝がよくなり、細胞も元気になります。
免疫細胞も新陳代謝を行っているので、酵素の働きやその働きを助けるミネラルも必要となります。
キレート作用・微粒子のため吸収が良い
キレート作用により、有害物質が有効なミネラルに置き換えられるので、効率良くミネラルを吸収できるので、酵素の働きを効率良くサポートし、新陳代謝や細胞活性化に効果的です。
筑波大学によるフルボ酸を用いたアレルギー発症抑制方法(特許)
筑波大学がフルボ酸を用いてアレルギー発症抑制技術を提供するために研究し、特許を取得しています。
以下に、開放特許情報データベースのサイトを紹介しますので、参考にしてください。
フルボ酸を用いるⅠ型アレルギー抑制剤及びⅠ型アレルギー発症抑制方法
まとめ
フルボ酸はアトピーを改善するための薬ではありませんが、フルボ酸が持つ殺菌効果や豊富なミネラルはアトピーの原因になっている要因を改善するための助けになる可能性があるので、注目されていると言えます。