フルボ酸鉄って？

フルボ鉄とは、地に落ちた植物が微生物によって分解されてできた腐食物質フルボ酸と鉄が結合したものです。

森林でできたフルボ酸鉄は、川から海に流れ込み、プランクトンの鉄の供給源になりますが、最近では森の荒廃などが原因でフルボ酸鉄が減少しています。

そのため、プランクトンを餌としているアサリなどの貝類や昆布などの生育が悪くなっているそうです。

 

プランクトンの成長には窒素が不可欠、窒素を吸収するために触媒となる鉄が必要です。鉄はイオンのままでは、酸素と反応して鉄粒子になってしまいますが、フルボ酸と結合してフルボ酸鉄となることで、河川を通って海に流れ込むことができます。

 

参考：大分県農林水産センター林業試験場「森から海への贈り物”フルボ酸鉄”」

 

そこで、フルボ酸鉄を作って、海水に供給し、アサリや昆布を復活させる取り組みが行われているということです。

 

フルボ酸は生態系の中でも大切な役割を果たしているのですね。

 

フルボ酸鉄についての2つ参考記事を紹介します。

 

1.　大分県農林水産センター林業試験場「森から海への贈り物”フルボ酸鉄”」

2.　日本経済新聞　「リサイクル原料で海を再生　アサリ復活（風紋）」