秋の味覚　サツマイモに含まれるミネラル

さんまや栗と並んで、秋の味覚の一位を争うサツマイモですが、サツマイモには、皮膚や細胞に必要なコラーゲンを生成するために必須のビタミンC、細胞の老化を防ぐビタミンE、腸環境を整えるヤラピンや食物繊維などの栄養素が豊富に含まれていて、準完全栄養食品とも呼ばれています。

 

サツマイモに含まれるミネラルは、カリウム、マグネシウム，カルシウムなどが含まれていますが。最も多く含まれるのはカリウムです。

カリウムはきゅうりなどの夏野菜や、秋の食材やイモ類にも多く含まれます。

カリウムは水溶性なので、汗と一緒に出て行ってしまうので、夏は不足しがちになります。

不足すると、疲労や食欲不振を招いてしまうので、夏バテにはカリウムを取ることが大切だと言われています。

秋の食材にも多く含まれるのは、夏の疲れ解消のためかもしれませんね。

 

通常カリウムを取り過ぎても、尿として排出されますが、腎臓が弱っていると排出できないので、腎臓が弱っている人や透析を受けている人はカリウムを取り過ぎないように注意する必要があるようです。

秋の食材には意外にカリウムが含まれていますが、夏のように汗でカリウムが排出されることが少ないので、サツマイモを食べたら他のイモ類を食べないようにするなど、特に注意しましょう。

 

サツマイモのカリウム

サツマイモ1本200g（S-Mサイズ）には、約972㎎のカリウムが含まれています。

カリウムの1日の摂取量は男性で2000㎎、女性で1600㎎ですので、約50％を摂取できることになります。

 

カリウムの働き

カリウムは細胞内に多く存在し、細胞外に多く存在するナトリウムと相互作用しながら、体の浸透圧を調整します。

過剰摂取になりがちなナトリウムを過剰摂取を排出し、体内の塩分調整をするので、高血圧予防に効果的と言われています。

また、取り過ぎた塩分を体外に排出するので、むくみを解消し、滞った代謝をスムーズにする働きがあります。

カリウムが不足すると、筋力低下、便秘、食欲不振などの症状が現れることがあります。

カリウムについて詳しくはこちらをご覧ください。

 

サツマイモのカルシウム　

サツマイモにはカルシウムが多く含まれています。特に皮はカルシウムが豊富で、肉質部分の5倍のカルシウムが含まれます。サツマイモの皮には食物繊維やヤラピンなど腸の調子を整える成分も多く含まれますので、サツマイモを食べるときは皮ごと食べることをお勧めします。

サツマイモ100gに含まれるカルシウムは皮なしで36㎎、皮つきで40㎎なので、約200gのサツマイモ（S-Mサイズ）を1本食べたとすると、皮なしなら72㎎、皮つきなら80㎎のカルシウムを摂取できることになります。

カルシウムの1日の摂取量は、女性で600-700㎎、男性で800-900㎎ですので、1日の摂取量の約十分の一です。

 

カルシウムの働き

カルシウムは骨や歯の主な成分のほか，筋肉収縮，神経のいらだちを抑える，血液の凝固などの働きがあります。

不足すると，骨粗鬆症，骨折しやすくなる，高血圧，イライラするといった症状が表れます。

カルシウムについて詳しくはこちらをご覧ください

 

サツマイモのマグネシウム

サツマイモには100ｇにつき約25mgのマグネシウムが含まれています。

サツマイモ1本の重さは、Ｓサイズで130-150ｇ前後、Ｍサイズで240-300ｇ、Ｌサイズで300-380ｇですので、約200ｇのサツマイモを食べたとして、約50㎎のマグネシウムが摂取できることになります。

成人のマグネシウムの1日の摂取量は、男性で320-370ｍｇ,　女性で270-290mgですので、一日の摂取量の約五分の一から七分の一を摂れることになります。

 

マグネシウムの働き

マグネシウムは日本人が不足しがちなミネラルの一つです。

カルシウムやリンとともに骨の形成、筋肉の収縮、約300種類の酵素の働きを助けるなど、多くの役割を果たしています。

マグネシウムはカルシウムとの関係が大切です。カルシウム不足がよく言われることから、カルシウムをたくさん摂るように勧められることも多いですが、カルシウムを摂りすぎるとマグネシウム不足になってしまいます。カルシウムとマグネシウムの理想のバランスは２：１だそうです。

また、300もの酵素の働きを助けるということは、体内で行われる代謝を促進する働きもあります。特に、糖質、脂質の代謝にはマグネシウムは欠かせないので、マグネシウムが不足すると、代謝が悪くなり、余計な脂肪がついてしまうこともあるようです。

マグネシウム不足が原因で、足がむくんだり、つりやすくなることもあります。

マグネシウムについて詳しくはこちらをご覧ください。