冬の味覚　牡蠣に含まれるミネラルと栄養成分　その効能は？

新型コロナウイルスが流行している中、感染予防のために免疫力をアップするには、バランス良く栄養を摂ることが重要です。

冬の味覚の牡蠣には亜鉛や鉄分のほか、ビタミン・ミネラルも豊富に含まれています。

今回は牡蠣に含まれるミネラルとその働きとその他の栄養分とその効能についてです。

 

牡蠣の効能

最初に牡蠣を食べるとどんな効能があるのかをまとめます。

・髪や肌を健やかに保つ

・免疫機能を高める

・味覚の働きを正常にする

・貧血予防

・抗酸化（活性酸素を除去する）

・アンチエイジング

・カルシウム補給

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牡蠣に含まれるミネラル

牡蠣に含まれる主なミネラルは、亜鉛・鉄・セレン・カルシウムです。

特に最近その働きが注目されている亜鉛が豊富に含まれています。

それでは、一つ一つ見ていきましょう。

 

亜鉛

亜鉛は必須ミネラルの一つです。ミネラルは体内では生成できないので、食事などから摂取する必要があります。

亜鉛は、抗酸化作用・新陳代謝・免疫力アップ・髪や肌、爪の健康維持・生殖機能の維持と発達・味覚障害の改善・精神安定や脳の機能向上など多くの働きがあります。

 

コロナ禍で感染症にかかりにくくするためには免疫力のアップがかかせません。胸の中央にある胸腺は、体のさまざまな免疫機能を統括していますが、亜鉛が不足するとその働きが悪くなります。

亜鉛は300種類以上の酵素の働きに関わっているので、酵素の働きによって、体内で起こっている様々な反応（代謝）に関わっています。体内で活発に代謝が行われている神や肌・爪はの健康維持のために亜鉛は大きな役割を果たしています。

 

牡蠣に含まれる亜鉛

牡蠣100gに含まれる亜鉛の量は14.5mgです。

１日に必要な亜鉛の量は、男性で9-10mg、女性で8㎎です。

少し大きめの牡蠣を5個食べれば、1日に必要な亜鉛を摂ることができるそうです。

 

亜鉛の働きについて、詳しくはこちらを参照してください。

 

鉄

鉄は赤血球を作っているヘモグロビンの成分となります。また、酸素と結びついて酸素を全身に運ぶ役目をします。

鉄が不足すると貧血や酸欠状態になることがあります。

 

牡蠣に含まれる鉄

鉄には、動物性たんぱく質に含まれるヘム鉄と主に豆や野菜に含まれる非ヘム鉄があります。このうち、吸収率が高いのはヘム鉄で、牡蠣に含まれる鉄はヘム鉄です。

牡蠣には100g当たり1.9㎎の鉄が含まれています。1日の必要摂取量は、男性が10㎎、女性が18㎎ですが、鉄は吸収があまり良くなく、吸収率はヘム鉄で30％、非ヘム鉄で７％です。

鉄の吸収率を上げるためには、ビタミンCやタンパク質を一緒に摂ることで吸収を良くすることができます。

また、赤血球の生成にはビタミンB12や葉酸が必要ですが、牡蠣にはビタミンB12も含まれています。

牡蠣フライにレモンをかけますが、レモンにはビタミンCが含まれていて、ビタミンCは鉄分の吸収を助けます。

 

鉄について詳しくはこちらをご覧ください。

 

セレン

セレンは活性酸素の一種である過酸化水素を除去する酵素を助ける役目をします。つまり、抗酸化作用です。

過剰な活性酸素は細胞を傷つけ、老化の原因となります。

 

牡蠣に含まれるセレン

牡蠣には100g中46㎍のセレンが含まれています。1日の必要摂取量は25㎍です。

 

セレンについて、詳しくはこちらをご覧ください。

 

カルシウム

カルシウムは骨の成分となるだけでなく、細胞の分裂、筋肉の収縮、神経の安定、血液の酸性化を抑えるなどの働きがあります。

 

牡蠣に含まれるカルシウム

牡蠣にはカルシウムが100g当たり88mg含まれています。

カルシウムの必要所要量は、男性で700-800mg、女性で650㎎です。

 

カルシウムについて、詳しくはこちらを参照してください。

 

その他の栄養分

牡蠣にはミネラルだけでなく、ビタミン、タウリン、グリコーゲンなども含んでいます。

 

タウリン

タウリンはアミノ酸の一種で、体内の筋肉に多く存在します。

その働きは多様で、肝細胞の活性化、血圧の正常化、コレステロールの低下、心臓の働きの強化などです。

 

グリコーゲン

糖質が体に入ると、果糖・乳糖・ブドウ糖に分解・吸収されますが、これらはエネルギー源となります。果糖が肝臓に入るとグリコーゲンとして蓄えられたり、筋肉を動かすときのエネルギー源となったりします。

 

ビタミンB12

ビタミンB12は、葉酸とともに血液の生成、脳（中枢神経）や抹消神経の機能維持、脂肪・糖質・タンパク質の代謝に関わっています。

不足すると手足のしびれなどの抹消神経障害や貧血の原因となります。

 

 

牡蠣は完全栄養食

このように牡蠣は多くの栄養素を含んでおり、海のミルク、完全栄養食と言われています。

牡蠣に含まれる栄養素を効率よく取るには、上手に食べ合わせを選ぶといいでしょう。